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導電糸でスマホ対応手袋

世の中には導電糸と呼ばれる電気抵抗の低い糸があります。

良く使われるのは複合紡糸によりカーボンを含んだカーボン繊維の導電糸で、弊社の手袋では縫製手袋の7077(下図/左写真)や編み手袋のWH-4000(下図/右写真)などに使われています。

7077はタテの黒いストライプが導電糸で、WH-4000が全体に編み込まれている為、全体がグレーに見えますね。

但し、導電糸と言っても静電気対策の為に編み込まれており、スマホ操作ができるわけではありません。

 

そこでより強力?な導電糸を使ってみました。

1つ目は金属系の繊維です!

めっきのように繊維表面に金属を付けて、抵抗値を下げた糸です。金属を使っているので抵抗値は低く、スマホも高感度で楽々操作できますね。

※黄土色に見えるのが金属系の糸です。

2つ目はカーボン繊維です!

先ほどはカーボン繊維ではスマホは動かないと言いましたが、ちょっと糸の仕様を工夫しました。

カーボンの配合量が多く、糸の表面への露出も多いカーボン繊維を使用した上で、糸をより太く撚り合わせてみました。電気配線もより太い方が電気が流れやすいのと同じイメージですね。

濃いチャコールの手袋に黒い導電糸を編み込んでいますので、先の金属系の糸のように導電糸の色が目立たず馴染んでいますね。

この仕様であれば、カーボン繊維でもスマホが動きましたよ!

指先をぴったりフィットさせないと操作感度が低くなりますので、スマホ操作に関しては金属系の糸には及びませんが、手袋の色味や、金属アレルギー対応、コストではカーボン繊維の方がメリットがありますね。

 

用途に合わせて上手く使い分けできればと思います。

 

D.Ikeda